先日、「いい投資の話がある」という怪しげな(笑)誘いを受けたので、行ってみることにしたのだが、
これが「ネズミ講」まがいの話だった。
消費者関係の事件を多々扱ってきたものとしては、ネズミ講やマルチ商法などは徹底して禁圧
すべきだと考えているし、そのようなものにはまっている人には目を覚ませと言ってやりたいのだが、
実際のところ、どのような勧誘の仕方をしているのか、目の当たりにしたことはなかったので、これは
いい経験が出来たと思う。
そこで、今回はその潜入レポート(?)を報告してみたい。
長くなるので、シリーズにしてみよう。
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1 発端は、とある食事会で同席した女性からの誘いだった。
食事をしながら、和やかに彼女と談笑していると
(念のために言うが、私と彼女は2人きりというわけではない)、
「いい投資の話で私は600万円も出資した」
といいだした。
続けて聞いていると、要するに、
「最初に600万円を出資したら、毎月○○%(注:いくらか失念)ぐらいの配当が
積み立てられ、最終的には元本も確保される。」
のだと目を輝かせている(笑)。
彼女の話からは一体何でそんなに儲かるのかちっともわからないのだが、なんでも、
「カジノの運営会社に出資する」
のだそうである。
カジノへ出資するというのはカジノ運営会社の株式を購入するのか?
とも思ったが、やはりいまいちぴんと来ない。
結局、私の頭が悪いのか、一向に仕組みが分からなかった
(・・・それ以前にそんな金はないのだが orz)
のだが、彼女からは
「今度の火曜日に主催者の説明会があるから行きませんか?
(是非聞いて欲しい。うるうる・・・って感じ)(^^;)」
といわれれば、やはり行かないわけにはいくまい(汗)。
では一つ、説明を受けてみましょう。
2 さて、当日夕方指定された場所に行くと、そこは北浜の立派なタワーマンション。彼女と
そのマンションの玄関で待ち合わせ、説明会場へ。
説明会場はそのマンションの12階の部屋で行うとのことだったので、エレベーターに乗って、
ゴージャスな雰囲気の廊下を進み、居住棟の一室へ案内された。
ちなみに主催者は同じマンションの16階に住んでいるとのこと。
通された部屋はいかにも高級マンションというたたずまいだったが、会議室のような
使い方を普段からしているようだった。
・・・主催者というのが、30歳ぐらいの、ひょろっとした物腰の柔らかい印象の男性だった。
仮に彼をMさんと呼ぼう。
Mさんに簡単なあいさつを交わしてお茶を濁すつもりだったが、件の彼女が、
「この人弁護士さんなのよー!」
などと屈託なく私を紹介してしまった。(((^^;)オイオイ
すると、途端に彼は、
「弁護士さんなんですかー、それじゃうそとかいえないなー(笑)」
(・・・俺が弁護士じゃなかったら、嘘いうんかい!)
などと、冗談めかしてか、本心は警戒しているのか分からないが、微妙な反応を示した。
その部屋には20人くらいの男女が招待されていたが、ほとんどが20代後半から
30代くらいまでの若い人たちだった。
・・・定時を過ぎて、人数が集まったと見たのか、さていよいよ説明に入る。
Mさんは、準備していた、ウインドウズのPCのデスクトップをプロジェクターに
投影したスライドをバックに説明を始めることとなった。 (続く)