(※)本稿は、FXが破産の原因になることを指摘して注意喚起するためのものです。したがってFXにより
利益を出し続けている人や儲ける自信がある人等、FXに価値を見いだしている方は、本稿を読むより
ご自身の信じる道を行かれるのがよろしいかと存じます。
最近、当事務所に自己破産を依頼される方のうち、FX取引を失敗された方が
目につくようになりました。
FX(外国為替証拠金取引)は、「証拠金(保証金)を金融機関に預託し、差金
決済により外国通貨の売買を行なう取引」(ウィキペディアより)です。日本円と外国通
貨を売り買いする取引ですが、証拠金の何倍もの取引が可能であることから大きな利益
が出ることもあるが同様に損失も大きくなるハイリスクハイリターンな取引です。
FX取引の詳細な説明はここでの主題ではありませんが、当然のことながら、FXは
これをすることで資産を増やそうとしたにもかかわらず損をして、これが原因で破産する
人が現実におられることからすれば、一定の人たちにとっては問題のある取引です。
特に「為替レートの変動」という未確定な事項により損益が生じるものである以上、
どんなに予見しても限界があります。少なくとも専門的な投資家以外の人にとっては
「ギャンブルと同じ」といわざるを得ません。
したがって、FX取引が原因で破産する人は必ず存在しますし、儲かった人たち
がそのメリットを強調しても、一定の人たちには手を出してはいけない取引なのだろう
と思われます。
では、どういった人たちがFXに手を出してはいけないのでしょうか。
この点については、FX取引を勧めるサイトにも以下のような行動がFX取引で
失敗する原因であると書かれております。
①損切りができない。
②高レバレッジでの取引をする。
③勝てる根拠のない取引を続ける。
④追証のために借金をする。
おそらくは、①~③を続けるうちに損が大きくなってしまい、これを取り戻そうとして
追証を入金するとき、手持ち資金では追いつかず借入をして入金をするという悪循環
に陥り、破産という結果に至るのだと思われます。
実際にも、当職が、FXが原因で破産することとなった方に話を伺っても、損を取り
戻そうとして借金をするようになったと聞きました。
結局これらのことからすれば、上記の原因を避ければよいと言うよりも、一定の方に
とってはこれらの行為(失敗)は必然なのだろうと思います。そうすると、これらの人は
やはりFX取引をやってはいけない人なのでしょう。
いずれにしても、FX取引が原因で破産せざるを得なくなった人はおられますし、
その方達がFX取引に向かないことも確かです。
特に、証拠金の調達に借金するような人は、少なくとも当職からは破産への道を
歩んでいると評価せざるを得ません。
(※)「FXで破産する確率は低い」と断言しているサイトも見受けられますが、何を持ってそのようなことが
いえるのか、極めて疑問です。