振り込め詐欺被害額 過去最悪のペースで増
昨日のNHKニュースによると、振り込め詐欺の被害額が過去最悪のペースだそうだ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140807/k10013617881000.html
すなわち、警察庁によると、振り込め詐欺の被害額は、
ことし(平成26年)の半年間で268億円に上り、過去最悪だった去年(平成25年)よりも
56億円上回るペースで増えている
とのことである。
ここで、やや気になるのは、被害「額」の増加であって、被害「件数」ではない点であるが、
いずれにせよ、振り込め詐欺の被害が依然無視できないものであることは間違いない。
更に、問題は振り込め詐欺で摘発されるのは,多くの場合末端の「だし子」と言われるものが
ほとんどで、主犯格が捕まることは少ない。
頭がつぶれないことから、容易に再生されるヒュドラの様なもので、依然この手口を蔓延させる
理由になっている。
また、被害金額が増えている理由については、このニュースでは触れられていなかったが、
法人の被害が増えていることによる面も大きいと聞く。
手口も,以前のような単純な手法ではなく、勧誘役や買い取り役、警察なども装って
被害者を追い込んでいくような手段が目立つとのことである。
そうだとすれば、振り込め詐欺が、「欲に駆られた個人が騙された」等と単純に結論できる
ものではないと言わざるを得ない。
いずれにせよ、振り込め詐欺は引っかかってお金を送ってしまったら、それは帰ってこないと
考えた方が良い。
したがってこれに引っかからないように事前に防止する必要があるのだが、これがなかなか
難しいようである。
私が現時点でアドバイスできるとするならば、
「現金をゆうパックなどで送れ。」
という話は、100%詐欺であると考えて下さい、
というほかない。
これらの詐欺に対する有効な対処が、早急にのぞまれる。
弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所