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 カテゴリー : 一般, 法律

特定商取引法改正・緊急シンポジウム―ストップ!迷惑勧誘 

久しぶりのブログ更新である。

今回は表題のシンポジウムの案内である。

 

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           ―特定商取引法改正・緊急シンポジウム―                  

             ストップ!迷惑勧誘           

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    特定商取引法改正に向けた検討が始まりました。訪問販売・電話勧

  誘の規制強化が大きな争点になっています。消費者庁は事前の拒否者

  への勧誘を禁止する制度(Do-Not-Call制度・Do-Not-Knock制度)

  の導入に前向きな姿勢を示していますが、一部の業界団体が猛烈に反

    発し、制度の導入を政治力をもって阻止しようとしています。今、何が 議

    論され、何が起きているのかを是非知ってください。そして、迷惑 勧誘をな

    くしていくために、私たち消費者一人一人が声を上げていき ましょう!

—————————————————————

  日時:2015年8月11日(火曜日)

     午後6時30分~午後8時00分

     申込不要・入場無料

  場所:大阪弁護士会館2階201会議室

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 内容:1.今、何が問題となっているのか?

      2.こんな被害・トラブルがあります!

     3.諸外国の制度はどうなっているのだろう?

     4.特定商取引法見直しの最新情勢

        村 千鶴子氏(弁護士・東京経済大学教授)

     5.猛反発する一部業界、その「論理」と手法

     6.海外の事業者はどう対応したか?

     7.広がる!訪問販売お断りステッカーの取組み

     8.消費者団体の声

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ――― 主催:不招請勧誘規制を求める関西連絡会 ―――

 

    是非、不招請勧誘についての実態を知り、特定商取引法の

 改正にDo-not-call、do-not-knock制度の導入を求めたい!

 

    弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 

 カテゴリー : 一般, 法律

「後出しマルチ」にご用心!

今度、マルチ商法関連の講演?をすることになったので、

あらためて「連鎖販売」について勉強し直しているのだが、

思ったよりも、未だマルチ商法被害が多岐にわたり、

かつ深刻なものであることを認識せざるを得ない。

 

国民生活センター2014年5月8日:

公表 「相談急増!大学生に借金をさせて高額な投資用DVDを購入させるトラブル」

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20140508_1.html

 

・・・1年も前に公表されている事案を把握していなかった

  不明を恥じるばかりだが、ここからは、本来

  「のぞみもしなかったのに、マルチ商法の片棒を担がされてしまう」

  危険性があることが示されている。

 

  このトラブルであるが、以下のような経緯をたどると推測される。

 

1 被害者は主として大学生である。彼をA君と呼ぼう。

   あるときA君は、喫茶店等に、友人や先輩に呼び出される。

 

 

   おそらく、

   「いいアルバイトを紹介する」

   とか、

   「事業に成功している先輩を紹介する」

   とか言って呼び出すのであろう。

 

 2 A君が喫茶店に行くと、その友人あるいは先輩から投資用

   DVDを購入するように勧誘を受ける。

 

   投資用DVDは、かなり高額で数十万円もするのだが、

    「これを見て実践すれば必ず儲かる」

    「今購入しておけば、君の人生がバラ色になる」

   とか何とか言って勧誘されるのだろう。

 

3 当然、大学生のA君にはそんなお金はないわけであるが、

  これについては、サラ金やクレジットカードの利用をすすめて

  購入させようとする。

 

   学生の場合、サラ金は本来貸付が出来ないにもかかわ

  らず、本人にうそをつかせて借金をさせ、現金で投資用DVDを

  購入させてしまうわけである。

 

4 契約させられた彼には、ほとんど無価値(実際には儲からない)

  のDVDと借金だけが残される。

 

   当然のことながら、DVDを購入し自己使用しても儲かるわけは

  ない。そうすると借金の返済に窮するわけである。

 

5 そこで、勧誘者は、A君に、他人を紹介したらマージンが得られ

  ることを説明し、DVDを購入した彼に友人等を勧誘するよう指示

  する。

 

   A君は、マージンを得て借金の返済に充てようと、友人にDVD

  の購入をさせるとともに、同様の説明を繰り返すことになる・・・。

 

 

・・・ここで注意すべきなのは、当初A君は単に投資用DVDの購入を

  勧められているだけである。

 

  もちろん、勧誘目的で喫茶店に呼び出されているのだから、

  これは訪問販売に当たるのだが、ここでは、それだけにとどまらない。

 

  A君は、後から商品を新たな友人へ購入するよう勧誘するのみ

  ならず、いずれA君と同様にマージンの支払いをもって、新たな

  購入者を勧誘するものへの勧誘を行うことになるのであって、

  特定負担(=DVDの購入)が先行し、後に特定利益(=マージン

  の支払い)を約束されることで、連鎖販売の要件を

  後から満たすことになる。

 

 このように後から連鎖販売の要件を満たすので、

   「後出しマルチ」

 と呼ばれる。

 

 この手法は、かつて、家庭用浴槽気泡発生装置の販売を行っていた

 「原ヘルス工業」が取っていた手法であるが、学生を対象とする商法は、

 借金をさせてまで商品を購入させ、その返済にはマージンをもらう必要

 があり、そのためには更なる勧誘者とならざるを得ない方向へ誘導する

 という点でより悪質である。

 

 やっかいなのは、この手法が、単なる商品等の購入契約と、連鎖販売

 取引部分とが一件切り離されてみえることである。

 

 もちろん、前述したように、購入契約のみ取り上げても特商法の訪問販売

 規制に反している(不実告知など)わけであり、であるからこそ、現実にこれを

 行っていた業者が処分を受けているわけだが、被害者となったA君の借金は

 そのまま残る。

 

 何よりも自分が更なる勧誘者(加害者)となってしまい、自ら築いた人間

 関係を破壊することにもなってしまう。

 

 したがって、「後出しマルチ」については、特定商取引法の改正などで、

 禁止も含めたより厳しい対応が必要であると考えられるが、

 多くの場合,社会経験の乏しい大学生が被害に遭っていることに

 鑑みれば、当面は、彼らに対する情報提供や教育が徹底されるべきであろう。

 

 国民生活センターの上記サイトでも注意喚起と共に「アドバイス」が記載

 されているが、 私からも、

 まずは、

  「たとえどれだけ親しくても、借金までさせて商品を購入させようとする

 奴とは付き合うな!」

 と言うアドバイスを送ろうと思う。

 

            弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

            /blog/

 

 カテゴリー : 一般

いわゆる「拡声器商法」について

コメント書きました。

 

さおだけ屋はなぜ「逮捕」されたのか? 「拡声器商法」にまつわるトラブル回避法

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150610-00003227-bengocom-soci

 

ここで補足しておくと、いわゆる「拡声器商法」

すなわち、

『2本で1000 円』などの拡声器の呼掛けを聞いて呼び止め ここでの勧誘に応じて、商品を購入する。

と言った商法が、訪問販売に該当するかどうかは実は問題となる。

 

何故かというと、 特定商取引法の規制が全て妥当する「訪問販売」には、

 

「その住居において・・・申込みをし又は・・・契約を締結することを請求した者に対して行う」

ものに付いては、これを除外しているところ、

 

少なくとも「拡声器商法」では、戸外の呼びかけを聞いた人が呼び止めて 自宅へ招き寄せているわけであって、 上記の除外事由に当たるのではないか?

 

と考えられるからである。

 

しかし、

訪問販売が規制されるのは、その不意打ち性にあるのであって、

たとえば、

 

「『2本で1000 円』などの拡声器の呼掛けを聞いて呼び止め、その場で呼び掛けていた物以外の(高額な)商品を購入させられた 」

 

と言うような、コラムでも照会したようなケースの場合は、まさに予想外のセールスを自宅においてされたわけであって、やはり訪問販売の除外に当たると見るべきではないだろう。

 

こういうケースは、一種の訪問予告と見るべきだとの見解もある(詳解特定商取引法の理論と実務第3版P100)。

確かに、このように考えると、拡声器商法が一般的に除外事由には該当しないと言えるので、余分のトラブル回避には役立とう。

 

 

いずれにせよ、高齢者の訪問販売に関するトラブルは著しいものがある。

なかには販売業者の氏名や住所も分からず、被害の回復がきわめて困難な事例もあると聞く。

 

このようなケースが多々あることに鑑みると、もはや訪問販売は、不招請勧誘取引の最たるものであって、確実な購買意思に基づく来訪要請による場合を除いて、全面的に禁止しても良いのではないか、と考えるところである。

 

    弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 

 カテゴリー : 法律

出会い系サイトの運営関連業者に対する注意喚起

有料情報サイトの未納料金等を支払わなければ強制執行により財産を差し

押さえるなどと威迫する「LINE PLAY合同会社」に関する注意喚起

・・・消費者庁ホームページから http://www.caa.go.jp/

 

当該業者は、

 

消費者との間で有料情報サイトの利用契約を締結していないにも かかわらず、

有料情報サイトの利用料金が支払われていないと欺き、

未納料金等を支払わなければ強制執行により財産を差し押さえる

 

 

などと威迫している疑いがあり、

 

当該行為が、

 

「消費者の利益を不当に害する行為」

 

に該当するとして、消費者安全法38条1項に基づく注意喚起が

なされたものである。

 

・・・要するに出会い系サイトにアクセスしただけで

  契約が成立したと一方的に宣言して利用料金の

  請求をしてくる、例のアレである。

 

  当然、好奇心で出会い系サイトにアクセスしたり、

  画像やサイトへの入室目的でクリックしただけで

  有料情報サイトとの契約が成立する筈はない。

 

  それでも、そう言った行為に身に覚えがある人に対して

  請求があると、どうして良いか分からず、サイト運営者へ

  連絡したりして、事態を悪化させてしまう人がいるようだ。

 

  ここで消費者庁が注意喚起したのは、

 

  「不当な請求だから要は相手にするな!」

 

  と言うことを意味する。

 

  違う名称の業者であっても同様の手口なら

  同じように対処することも含めて、消費者の方達には

  理解していただきたい。

 

 カテゴリー : 一般

アダルトサイトの相談が年間で10万件を突破!

久しぶりの更新だが、国民生活センターのサイトを除くと、

・・・だそうである。

 

アダルトサイトの相談が年間で10万件を突破!

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150423_1.html

 

全国の消費生活センターに寄せられる商品・サービス別の相談件数として

アダルトサイトに関する相談が、2014年度には、過去最多の10万件を

超えたそうである。

 

対応策として、

「無料だと思っていても、料金を請求されることがあるので、

不用意にアクセスしない」

とあるが、実際のところ、アダルトコンテンツというものは世の男性(女性もか?)の

興味を引くものであるらしく、

『無料と書いてあるなら大丈夫だろう』

と考えて、ついついアクセスしてしまうのだろう。

 

その後の画面で

お金がかかる旨の表示がなされたからと言って

それで当然に契約が成立するわけではないのだから、

支払義務など生じるわけではない。

 

したがって慌てて、支払を取り消そうなどと考えて

業者に連絡などする必要はないし、連絡などしたら、

こちらの情報を与えてしまうので、事態をややこしくする。

 

万一業者からの請求などがしつこく来るようなら

アドバイスにあるように、消費生活センター等に

相談に行かれるのがよい。

 

もちろん当職も相談に乗ることは出来るので お気軽に御連絡下さい。

 

           弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 カテゴリー : 一般

土日祝日も相談対応-GWのスケジュール

今年もゴールデンウィークが近づいてきましたが、

当事務所は、基本的に土曜日、日曜日、祝日も、

お客様の希望に出来る限り対応するよう努力しております。

 

さて、今年のゴールデンウィークについては、

 5月2日

 5月3日

の2日間のみ、休業とさせていただきます。

 

なお、この両日もメール及び電話受付は行っておりますので

お気軽にご連絡下さい。

 

     弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 

 

 

 カテゴリー : 法律

プリクラコーナーの「男子禁制ルール」・コメント補足

「男性のみの入場禁止!」プリクラコーナーの

「男子禁制ルール」は性差別でないのか?

http://www.bengo4.com/topics/2910/

 

・・・先日、コメントを求められた記事であるが、

  やはり、舌足らずだった感を強くしている。

 

すなわち、ここでは、おおむね

「プリクラコーナーに男性グループや男性が一人でコーナーに立ち入ることを

禁止している施設について、「男性差別だ!」との意見がある。

問題はないか?」

という質問に対するコメントをしているのであるが、 これに対して私は大要、

以下のように回答した。

 

1 基本的に、ある施設に誰を立ち入る許可を与えるかは、

 その施設の管理者が自由に決めることである。

  したがって、「男子禁制」のプリクラコーナーを設ける

 ことも、基本的には許される。

 

2 これに反した場合のサンクションであるが、立ち入り

 自体が禁止されている場合は、住居侵入罪に該当する

 こともあり得るが、通常は罰則は考えにくい。

 また、罰金や返金拒否は法的にはやりすぎである。

 

・・・というものであった。

 

やや玉虫色のコメントであるが、基本的には、管理者の

営業活動の自由の視点から、このような制限も可能とした。

 

現時点でも、質問のケースについては、特に意見を変える

つもりはない。

 

ただ、このコメントの場合、 例えば、

 

 これが「身体障害者お断り」だったら営業の自由で

 どこまで正当化されるのか?

 

と言った点には別の考慮が必要である。

 

すなわち今回質問された事例についてのコメントが、

一般化して解決するための回答と言うわけではない。

 

すなわち、本来これらの事例については「差別」というものの

内実にまで立ち入った考察が必要と考えている。

 

私は、「差別」とは何かを専門的に研究してきたわけではないので

詳細な解説は出来ないが、法律の専門家として、

一応以下のように 考えている。

 

すなわち、 差別とは、

 

「歴史的に見て、一定の社会的地位、階層あるいは

身分のものが、当該社会の中で永続的に不利益な

取り扱いを受けること」

 

を言うと考えている。

 

そして「差別」に該当するか否かは、

 

1 「差別」されるものが、社会的な意味でのマイノリティであること

2 「差別」により受ける不利益が社会的に見て回復困難なものであること

3 「差別」を解消する方策が、他者の人権を侵害しないことあるいは

 他者の人権を制約してもやむを得ないと考えられること

 

 

と言ったような要素を考慮して、判断すべきであると思っている。

 

そうすると、 当然のことながら、プリクラの男子禁制など 「差別」される男性が

社会的にマイノリティとは言い難いし、 「男子禁制」とされることによる不利益は

せいぜい 「男同士でのプリクラ写真が撮影できないこと」であって

社会的に見てゲームセンターの「営業の自由」を制限してまで

回復困難な不利益とは認めがたい

(他の選択肢は 準備されていると見るべきである。)

 

これに対して、

「身体障害者」はやはりマイノリティであるところ、

現代においては、健常者と同じような社会参加こそが望ましい

はずであり、プリクラ写真の撮影といえども、機械の設置場所等

物理的な制約はともかく、単純に「障害者お断り」が

正当化されるとは 考えがたい。

 

もっともゲームセンターの「営業の自由」の視点からは、

依然これを差別として禁圧することに躊躇を覚えることも

確かである。

 

結局、

こういう場合は、 「法的な意味合いをどのようにとらえるか」

と言った点も問題であるが、 これに反した場合のサンクションが

「正当になされた社会的な批判や非難」 迄も含むとするならば、

「男子禁制」は差別的取り扱いではなく、 「障害者お断り」は

差別的取り扱いとして 社会的に非難されることはやむを得ない、

と考えるべきであろうか。

 

さらに、同様に、

「公共交通機関の『女性専用車両』は男性差別ではないのか?」

といった論点についても考えるところはあるが、これはまた別の機会に。

 

   弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

   /

 

 

 カテゴリー : 一般, 法律

結婚なき出産について

またもや久しぶりのブログ更新となった。 なかなか、題材探しや意欲に

ムラがあるのが問題である。

 

さて、今回は、こういった記事が目に付いた。

 

仁科仁美 結婚なき出産を覚悟「後悔は全くない」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150324-00000048-dal-ent

 

このこと自体は、 責任を取れる大人同士が、きちんと話し合った上で結論を

出したのであって、 赤の他人がとやかく言うことではない。

 

むしろ、生まれてくる子供のことについて、きちんと話し合って

経済的にも不安のないように手当がなされているのであれば、

なんの成算もなく、結婚という選択をして互いにそれに縛られる

と言う多くの男女に比べれば、好感が持てるというものである。

 

ただし、この人と同様な選択を他の人に勧めて良いかどうかは別である。

 

まず、何より「未婚の母」に対する世間のイメージがあまり良くない。

この不合理な「世間の目」に耐えられるかどうかは、覚悟を決めるに当たって 考えておく必要はあろう。

 

また、そう言ったイメージの問題以上に、 法律上の婚姻を経ていないことによる不利益は、決して少なくない。

たとえば、

子供の父親に対して養育義務を課す場合には、 まず、その男性が子供の父親であると言うことを

法的に承認する必要がある。

 

そのためには、 「認知」という手続を取らなければならない。

 

父親が、自ら認知をしてくれるなら問題ないが、

そうでないときは、認知するように裁判所に申立をしなければならない。

 

いずれにせよ、認知がなされた上で、養育費を負担するように請求することになる。

 

また、法律上夫婦と認められている場合には、

子供の有無とは別に婚姻費用を分担すべき義務を負うから

収入に乏しい妻は、夫に対して生活費を請求することは 可能である。

 

しかし、法律上の夫婦ではない場合はどうか。

 

いわゆる内縁と認められる場合は、婚姻関係と同様に 請求できるが、

内縁関係にあるかどうかはその生活実態から

判定しなければならず、単に 「その男性の子供を妊娠しました」 と言うだけで決まるわけではない。

 

ましてや、結局子供が出来なかった場合には、

養育費の請求もあり得ないわけであるから、費用分担も 困難になり得る。

 

一方、 婚姻した場合には、生まれてきた子供は配偶者との間の子と推定されるから、

そのような手続は不要であり、父親は当然に婚姻費用としての養育費を

負担する義務を負う。

 

したがって、「法律上は」養育費等を請求することに

問題が生じることは少ないと言わざるを得ない。

(もちろん、実際に履行の強制が困難であることが多いのだが、

その解決は別の問題である。)。

 

こういったことも踏まえて、世間的には 子供が出来た場合には、結婚という選択をするのが

妥当だし、常識であるとされてきたのであろう。

 

しかし、 一方で価値観も多様化し、本来男女間の選択の問題と、その間に

生まれた子供の養育問題は、実は別なのである。

 

そうすると、男女関係のあり方を「婚姻」という 一つの形式のみで

規定していくことが果たして妥当なのか

仮に多様な選択を認めた場合、その間に生まれた子供をどのように

養育していくか

(経済的問題が主となろうが、「家族をどう規定するか」というのは

それにとどまらない。)、

をどのように考えていくか、の分岐点が、

すぐそこまで来ているような気がするのである。

 

・・・私個人は、「婚姻」という形式が、親という身分に基づく

  「覚悟」を決めさせるためのものとして、合理性はあると

  考えてはいるのだが。

 

   弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 

 カテゴリー : 一般

韓国のかんつう罪違憲判決

漢字にすると「姦通罪」なのだが、何故ひらがなで表記するのか?

 

まあそれはともかく、

 

韓国「かんつう罪は違憲」で廃止

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150227/k10015785961000.html

 

ということだそうだ。

 

 韓国の姦通罪は、62年前に制定されたとのことだが、 おそらく、戦前の日本にあった

姦通罪を承継したのだろう。

 

 

 もともと日本の姦通罪は、

 

「有夫ノ婦姦通シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ処ス。其相姦シタル者 亦(また)同ジ。

前項ノ罪ハ本夫ノ告訴ヲ待テ之ヲ論ス。但シ本夫 姦通ヲ縱容(しょうよう)シタルトキハ

告訴ノ効ナシ」

(※現代表記に改変)

 

と言う規定であって、原則として、結婚している女性、

要するに「人妻」が不倫した場合を処罰の対象

としていた。

 

 この規定では、妻のいる男性が、未婚の女性と不倫関係に 入っても

姦通罪には問われない(人妻と不倫すると共犯として 罰せられるが)のであり、

まあ、世の多くの男性には都合の良い規定(笑)

となっていたわけである。

 

 

 当然、日本国憲法における両性の本質的平等(14条)に反するわけだから、

その存廃が問題となった。

 

 平等原則との関係で改正の方向を探るとすれば、

 

1 夫が姦通した場合も処罰の対象とする。

2 姦通罪自体を廃止する。

 

の2とおりあったはずだが、結局は日本では2の選択をして、 姦通罪を廃止したのである

(どうも当時そういう議論があったようだが明確な資料に

当たったわけではないので自信はない。)。

 

 

 ところが韓国では、同様の局面で、

 

「平等に男性も処罰する」

 

という方向で立法化した。

 

 確かに、妻だけでなく夫も姦通罪に問われるのであれば、 「両性の平等」という見地からは

問題は解消される。

 

 しかも、韓国では結構この法律を厳格に運用していたようであり、 日本でも活躍した

プロ野球選手が韓国でこの罪に問われたニュース を聞き、筆者も「へぇー」と驚いた記憶がある。

 

 今回、違憲とされた理由は、

 

 「姦通罪は憲法上保障される性的自己決定権と私生活の秘密と 自由を制限する」

 

のだそうである。

 

 

 さしずめ、日本国憲法であれば、「性的自己決定権」を明確に 規定した条文はないが、

おそらく13条(幸福追求権といわれ、 プライバシー権もこの規定が根拠とされる)、

24条(家族生活 における個人の尊厳と両性の平等)から根拠づけるのであろう。

 

 いずれにしても、韓国における、家庭、家族の問題について 刑罰をもってしてまで

国家が介入することを違法と断じるだけ の社会意識が主流を占めることと

なったわけであろう。

 

 

 さて、我が国においては、幸か不幸か、姦通行為の非刑罰化を 選択したことで

問題とはならなかったわけであるが、ここで問題 とされた「性的自己決定権」なる権利が

人権として保障されるか どうかが問われる機会はなかったともいえる。

 

 とすれば、男女別姓や、女性の待婚期間の是非などとともに、

なお家族制度に対する社会の意識の変化に応じた制度の創設・廃止の 観点からは、

参考にすべき事例のかもしれない。

 

         尾崎博彦@尾崎法律事務所

 カテゴリー : 一般, 法律

「和牛預託」被害者狙う詐欺未遂容疑 「かけ子」8人逮捕 埼玉

「和牛預託」被害者狙う詐欺未遂容疑 「かけ子」8人逮捕 埼玉

産経新聞 2月19日(木)7時55分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150219-00000008-san-l11

 

・・・記事によると、埼玉県警が 21~42歳の男8人を逮捕したとのことである。

 

すなわち、逮捕容疑の概要は、

和牛預託商法の被害者の女性方に、実在する企業の従業員を装い

 

「当社は和牛預託商法会社から債権を継承した。株主、債権者の皆さまに

株式交換をして、出資金を返還して和解したい」

 

などと電話し、新株発行手数料として現金4千円をだまし取ろうとした

(実際にだまし取ったわけではなく、おそらく被害者が送金前に気付いた

のだろう)というであって、 「詐欺未遂」と言うことらしい。

 

ここだけみていると、えらく少額であるが、 おそらく、ここで引っかかる被害者に対しては、

 

 「取り返すための手数料」とか、

 

送金した被害者に、

 

「不正な取引なので警察が来る。これをもみ消してあげる」 等と言って

 

更なる現金送付を求める、と言った手口 なのだろう。

 

実際にもそのようなかたちで送金させた余罪があるようで

埼玉県警も、一味の拠点を捜索するなどして裏付け捜査を しているようである。

 

・・・あいも変わらず、詐欺商法の二次被害はしばしば生じている。

 

  おそらく、大量消費者被害事件については、被害者の名簿が

  何らかのかたちで、一味の残党や悪徳業者に流れており、

  いわゆる「かもリスト」が作られているのだろう。

 

  一般にこういった詐欺商法への被害者は、

 

  ・被害にあった自分が許せない、あるいは認めたくない、

 

  と言う気持ちを少なからず有しており、

 

  また、

 

  ・詐欺による損を何とか取り戻したい、

 

  と常に考えている。

 

  こういった被害者の心理はともすれば、正常な判断を失わしめる

  ことになるのであって、ハイエナのような輩にとっては、

  つけ込むことはきわめて容易なわけである。

 

  もちろん、消費生活センターや消費者問題に詳しい弁護士からは、

  こういう詐欺についての啓蒙や、指導はひんぱんになされるのだが

  それでも、やはり引っかかる人たちが少なからず存在する。

 

  上記の心理にある被害者には、

 

   「そんなの取り返すのは無理だから、止めときなさい」

 

  と言う言葉よりも、

 

  「被害金額を取り返してあげます」

 

  と言う言葉の方が魅力的に聞こえるのである。

 

  そういう人たちへの啓蒙や指導がなかなか困難であることは

  正直認めざるを得ないのだが、そのあたりの効果的な防止策は

  ないかを常に考えてしまうのである。

 

  さしあたり、私は事前に相談を受けたのであれば、  少なくとも、

 

  「現金をゆうパックで送らせる業者は100%詐欺です!」

 

  と指導することにしている。

 

  ゆうパックの規約上、現金を送金することは出来ないとされている

  にもかかわらず、違法な送金を奨励しているからである。

 

 

   いずれにせよ、かなり判断力の鈍った人でも詐欺であることが

   理解できる指標が見つけられれば  よいなあと、考える次第である。

 

 

  ※ 和牛預託商法:和牛の販売利益を配当する旨の触れ込みで、飼育の共同出資者になるよう

     出資を募り、実際にはその利益ではなく出資金自体を配当に回す自転車操業を繰り返したり、

     出資金を他に流用等して約束した配当を行わないという詐欺商法を言う。

     (参考:ウィキペディア)

 

                  弁護士尾崎博彦@尾崎法律事務所

 

 

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