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韓国のかんつう罪違憲判決

漢字にすると「姦通罪」なのだが、何故ひらがなで表記するのか?

 

まあそれはともかく、

 

韓国「かんつう罪は違憲」で廃止

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150227/k10015785961000.html

 

ということだそうだ。

 

 韓国の姦通罪は、62年前に制定されたとのことだが、 おそらく、戦前の日本にあった

姦通罪を承継したのだろう。

 

 

 もともと日本の姦通罪は、

 

「有夫ノ婦姦通シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ処ス。其相姦シタル者 亦(また)同ジ。

前項ノ罪ハ本夫ノ告訴ヲ待テ之ヲ論ス。但シ本夫 姦通ヲ縱容(しょうよう)シタルトキハ

告訴ノ効ナシ」

(※現代表記に改変)

 

と言う規定であって、原則として、結婚している女性、

要するに「人妻」が不倫した場合を処罰の対象

としていた。

 

 この規定では、妻のいる男性が、未婚の女性と不倫関係に 入っても

姦通罪には問われない(人妻と不倫すると共犯として 罰せられるが)のであり、

まあ、世の多くの男性には都合の良い規定(笑)

となっていたわけである。

 

 

 当然、日本国憲法における両性の本質的平等(14条)に反するわけだから、

その存廃が問題となった。

 

 平等原則との関係で改正の方向を探るとすれば、

 

1 夫が姦通した場合も処罰の対象とする。

2 姦通罪自体を廃止する。

 

の2とおりあったはずだが、結局は日本では2の選択をして、 姦通罪を廃止したのである

(どうも当時そういう議論があったようだが明確な資料に

当たったわけではないので自信はない。)。

 

 

 ところが韓国では、同様の局面で、

 

「平等に男性も処罰する」

 

という方向で立法化した。

 

 確かに、妻だけでなく夫も姦通罪に問われるのであれば、 「両性の平等」という見地からは

問題は解消される。

 

 しかも、韓国では結構この法律を厳格に運用していたようであり、 日本でも活躍した

プロ野球選手が韓国でこの罪に問われたニュース を聞き、筆者も「へぇー」と驚いた記憶がある。

 

 今回、違憲とされた理由は、

 

 「姦通罪は憲法上保障される性的自己決定権と私生活の秘密と 自由を制限する」

 

のだそうである。

 

 

 さしずめ、日本国憲法であれば、「性的自己決定権」を明確に 規定した条文はないが、

おそらく13条(幸福追求権といわれ、 プライバシー権もこの規定が根拠とされる)、

24条(家族生活 における個人の尊厳と両性の平等)から根拠づけるのであろう。

 

 いずれにしても、韓国における、家庭、家族の問題について 刑罰をもってしてまで

国家が介入することを違法と断じるだけ の社会意識が主流を占めることと

なったわけであろう。

 

 

 さて、我が国においては、幸か不幸か、姦通行為の非刑罰化を 選択したことで

問題とはならなかったわけであるが、ここで問題 とされた「性的自己決定権」なる権利が

人権として保障されるか どうかが問われる機会はなかったともいえる。

 

 とすれば、男女別姓や、女性の待婚期間の是非などとともに、

なお家族制度に対する社会の意識の変化に応じた制度の創設・廃止の 観点からは、

参考にすべき事例のかもしれない。

 

         尾崎博彦@尾崎法律事務所

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