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自転車事故について(その3)

自転車事故の損害額の算定について

自転車事故の損害額の算定は、基本的には自動車事故と相違はない。
したがって、様々な算定基準についての資料が公開されているが、大阪地裁管内では、基本的に
交通事故損害賠償のしおり(大阪弁護士会交通事故委員会編)(通称「緑本」と言う。)」を参考に算出される。
なお、「緑本」の基準は、大阪高裁でも原則採用されているため、近畿圏一円で起こった事故については、大阪だけでなく、
近畿のローカルルールとして考えてよいだろう。

ところで、自転車事故において大きな問題がこの先にある。
ご承知のように、自転車には自動車損害賠償保障法のような強制保険はない。
したがって、かなり重大な事故になると、加害者は巨額の賠償義務を負うことになるがこれを支払ってくれる保険が無く、
一方重い障害を負った被害者も賠償金の支払を受けられないといった事態も起こりうる。
自転車での重篤な事故は、加害者も地獄、被害者も地獄といった悲惨な結果を招きかねないので、十分に注意したいところである。

以下、自転車事故に遭った場合の加害者側及び被害者側が十分心得ておくべき点を挙げておく。

1.加害者側となった場合

自転車事故の加害者になるのは、実は中学生や高校生など未成年者であることが多い。
事故の加害者は民事上は不法行為責任を負うところ、未成年者でも責任能力があれば、加害者本人が責任を負う(民法709条)。
未成年者に責任能力が無ければ、親権者など監督者義務者が責任を負うことになるが(同法714条)、責任能力の有無について、
判例の基準は一般的に12才前後と言われている。

したがって、加害者が小学生なら親に責任追及でき、中学生以上なら未成年者のみに責任追及できるにとどまることになる
(もちろん、子供の成長具合による差異や中学生の子供の危険運転を親が知っていながら放置していたなど、
個別的な状況の違いにより例外的な場合もありうる)。

そこで重要なのは、自動車事故と同様に保険である。自転車事故において、加害者側が使用できる責任保険には次のようなものがある。

 ①TSマーク付帯保険

 TSマークとは、自転車安全整備士による点検・整備を受けた普通自転車に貼付され、点検日1年以内に貼付された自転車による事故で、死亡若しくは重度後遺障害を負った場合にに、搭乗者が加害者の場合には賠償責任保険が、搭乗者自身が傷害を負った場合には、傷害保険が支払われるもの。

 ②個人賠償責任保険

 単体の商品としてはほとんど販売されておらず、自動車保険や傷害保険、火災保険等の特約やクレジットカード契約の会員向けサービスとして付加されている場合が大半である。

 ③自転車運転者向け保険

近年自転車事故の増加で、自転車運転者向け保険商品(任意保険の自転車版)が近時コンビニなどで販売され始めている。


2.被害者となった場合

自動車保険などの特約として、弁護士費用特約が付加されているものもある。
弁護士費用特約とは、自動車事故の被害者となったときに、相手方との交渉に必要な弁護士との法律相談費用や弁護士に
委任したときの着手金などの訴訟費用を一定の限度額まで賄える保険である(つまり、一定額まで弁護士費用を気にしなくてもよい。)。
なお、被保険者や対象となる事故の範囲などが保険会社によって異なるので、保険約款で確認すること必要である。
原則として自動車事故を対象とするが、日常生活上の事故をも対象とするものや火災保険の特約に付加されているものなど様々である。
また、被保険者も契約者本人のみならず、一定範囲の親族をも含んでおり、支払対象者は結構広くカバーされていると思われる。

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 本稿の最終的な結論を以下にまとめる。

1 自転車事故の加害者となったときにすべきことは、使えそうな賠償責任保険の有無を徹底的に調べてみることに尽きる
(事故の当事者だけでなく、家族が入っている損害保険も含めて)。

2 逆に、被害者となったときは、自身が弁護士費用特約が付加された損害保険に入っていないか良く探してみるべきであろう。

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