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ビットコインの何が問題か?

消費者庁、”ビットコイン”取引所「マウントゴックス」の問題で注意呼びかけ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140227-00000082-mycomj-life

 

・・・消費者庁の呼びかけは全くその通りなのだが、いまいちビットコインの何が問題かが分かりにくい。

 

というより、ビットコインがなんなのかがよく分かっていない状態では、確かに法規制のアミのかぶせようがない。

 

私自身も、この問題が起こるまではほとんどビットコインについて知識があったわけではない。

 

しかし最近の報道で、なぜ法規制がないのかと言った点を自分なりに分析してみようと思った。

 

以下はその覚え書きである。

 

もっとも、決済法や金融商品について、専門的に勉強したわけではないので、的外れな点があるかも知れない。そのときは、誰かが指摘してくださるとありがたい。

 

**************************

 

まず、ビットコインは、イメージとしては

 

「オンラインゲーム内で使用できる貨幣」

 

と言うとらえ方が一番理解しやすいように思う。

 

そのゲームの世界内では、アイテムの入手に一定の「お金」が必要な場合があり、それをゲーム内で入手するか、あるいはリアルマネーで購入するというものがある。

 

ビットコインはこの「ゲームの世界」がネット全体に広がったものだと考えるとわかりやすいのではないだろうか。

 

すなわち、「ビットコインが使えるゲームの世界」はネット全体に広がり、リアルの物品やサービスまで購入できるところまで拡大した、と見ることになる。

 

しかし、ビットコインがこのようにリアルの物品の交換手段となるのは、その裏付けがあくまでもリアルでの資金との交換価値にあるからだと言わざるを得ない。

 

すなわち、リアルマネーによる購入が不可欠であり、リアルマネーの流入によって初めてビットコインが交換価値たり得るのであろう。

 

そこで、次に法的な分析であるが、「ビットコインは何に該当するか?」という観点から規制を根拠づけることになる。

 

各関係省庁等の見解は以下のようである。

 

 1 ビットコインは、貨幣ではない。

 

 2 ビットコインは、金融商品ではない。

 

 3 ビットコインは、前払式支払手段に該当する可能性がある。

 

この点をもう少し説明すると、

 

1の点は当然である。ビットコインを通貨と認めた国や中央銀行はどこにもないからである。

 

2については、金融商品とは、

国債、株式、投資信託などの有価証券や有価証券デリバティブ取引の他、「集団投資スキーム」すなわち、多くの人が資金を出して投資を行うファンド(匿名組合など)であるが、ビットコイン自体には、その様なファンドとしての性格などは認められないからである(ビットコインを対象とした「ファンド」なら考えられるが、それでもビットコイン自身が金融商品ではない。)。

 

むしろ、ビットコインは、

3 資金決済に関する法律(資金決済法)にいう、「前払式支払手段」であるという意見があり、私もこれに同意する。

 

 「前払式支払手段」と言うとわかりにくいが、要するに「プリペイドカード」や「商品券」「ギフト券」と同様の性質を有するものである(資金決済法は、カードに価値が保存されているだけでなくサーバに価値情報が保存されているものも「前払式支払手段」とする。)。

 

 

すなわち、

「前払式支払手段」は、次の4つの要件が全て備わっているものが該当するとされる。

 

①   金額又は物品・サービスの数量(個数、本数、度数等)が、証票、電子機器その他の
物(証票等)に記載され、又は電磁的な方法で記録されていること。

 

②   証票等に記載され、又は電磁的な方法で記録されている金額又は物品・サービスの数
量に応ずる対価が支払われていること。

 

③   金額又は物品・サービスの数量が記載され、又は電磁的な方法で記録されている証票
等や、これらの財産的価値と結びついた番号、記号その他の符号が発行されること。

 

④   物品を購入するとき、サービスの提供を受けるとき等に、証票等や番号、記号その他
の符号が、提示、交付、通知その他の方法により使用できるものであること。

 

(以上、一般社団法人日本資金決済業協会HP「事業者の皆さまからよくあるご質問」から引用。)

 

ビットコインは、これらの要件を全て満たすものと考えられる。

 

従って、ビットコインは「資金決済法」の規制を受けそうに思われるが、この法律は、「前払式支払手段」の発行者に対して登録(届出)や保証金の供託等を義務づけているものであって、発行者や管理者が存在しないビットコインについては、このような義務づけができないことになる。

 

結局、ビットコインを現行法律で規制することは困難と言わざるを得ないが、今後法改正をすることで規制の網をかぶせる必要があるならば、やはり資金決済法の改正によるのではないか。

 

当然ビットコインは、今後も通貨と同様の扱いを法で認めるわけにはいかないし、基本的には投資商品でもないビットコインを金融商品と扱うわけにも行かないが、資金決済法ならばビットコインは規制の対象に該当するし、あとは誰に対してどのような義務づけを図るかを検討すれば足りるからである。

 

ただ、ビットコインには、その信用性の裏付けのない点以外にも、なお他の問題もある(マネーロンダリングなど)。

 

このような存在を規制であっても、そのことで法的に容認するのがよいのかどうかは、さらに検討を重ねる必要があるのかも知れない。

 

なお、記事を見る限り、マウントゴックス社はリアルマネーの預り金の支払いが不可能になったことも明らかにしている。そのことからすれば、出資法違反(預り金の受入禁止)の点が問題にならないのかも気になるところである。

 

以上とりとめもないが、ビットコインについて、考えてみた。

 

(なお、本項を書くにあたり、渡邉雅行弁護士のブログ

ビジネス法・金融法ノート「Bitcoin(ビットコイン)は合法なのか?」

http://ameblo.jp/mawoooo/theme-10013916181.html

を参考にさせていただいた。謝意を表したい。)

 

 

 

 

 

 

 

 

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